泌尿器科では尿が作られる腎臓、尿が流れる尿管、尿を溜めるを主に診察しています。さらに男性の場合、排尿に関する症状が多く現れる前立腺があります。頻尿・残尿感・排尿困難や排尿障害などです。また、陰部のかゆみや痛み、熱感、発熱などもよくある症状です。
中高年以上の男性では疲れやすさやイライラとして現れる男性更年期や、勃起力の低下なども治療の対象になります。
男女共通の疾患と、男性特有の前立腺や尿道に関係した病気を説明します。

男性の泌尿器科
男性の泌尿器科
泌尿器科では尿が作られる腎臓、尿が流れる尿管、尿を溜めるを主に診察しています。さらに男性の場合、排尿に関する症状が多く現れる前立腺があります。頻尿・残尿感・排尿困難や排尿障害などです。また、陰部のかゆみや痛み、熱感、発熱などもよくある症状です。
中高年以上の男性では疲れやすさやイライラとして現れる男性更年期や、勃起力の低下なども治療の対象になります。
男女共通の疾患と、男性特有の前立腺や尿道に関係した病気を説明します。
膀胱の収縮活動がコントロールを失い、膀胱に尿が十分にたまっていない少ない段階から、膀胱が勝手に収縮してしまう状態です。頻尿はもちろんですが、突然の尿意が頻発し(尿意切迫感)、我慢することができず、漏らしてしまう切迫性尿失禁などが発生します。日本では1000万人以上の男女が罹患するといわれている頻度の高い病気ですが、命に関わるわけでもなく年をとったから仕方がないと諦めている人も多いと言われています。
診療では、他の病気の可能性も含めて、問診や検査(腹部エコー検査、血液検査、尿検査、尿流測定、残尿測定検査)を行います。生活習慣の見直しで頻尿が改善することも多い病気ですので、薬だけに頼らず生活習慣の見直しや指導も積極的に行っていきます。
腎臓から尿道につながる尿路に結石ができる疾患で、結石のある部位によって腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分けられます。泌尿器科外来で頻度の高い疾患の一つで、男性ではなんと7人に1人が一生に一度は尿路結石にかかり、男性は女性の約3倍多いとされています。
結石の大きさや位置によっては激痛が起こり、発熱や吐き気、嘔吐を伴うこともあります。尿検査、画像検査(超音波検査・レントゲン検査・CT検査など)で診断がついたら、まず痛みを抑えます。その後、結石の大きさや位置を確認し、治療方針を検討します。6ミリ以下の小さい結石であれば、薬剤を使い自然に体外に結石が出る排石を待つ保存療法が基本になります。10ミリ以上の大きな結石や、自然排石が難しいと考えられる場合には、体外衝撃波結石破砕手術(ESWL)やレーザー砕石器などを用いた内視鏡手術が行われます。
急性前立腺炎の多くは大腸菌などの細菌が尿道から侵入し、前立腺に感染することで起きますが、血液やリンパ液から細菌が前立腺に侵入して感染する場合もあります。症状としては、高熱(発熱)や排尿困難、排尿痛や残尿感、頻尿、全身倦怠感が生じます。急激に悪化した場合、敗血症などを併発する危険性があるため早期治療が重要です。
慢性前立腺炎は長時間座ったままの姿勢を取り続ける人、働き盛りの20~40代に多いのが特徴です。会陰部の不快感、排尿時排尿後の痛み、射精時射精後の痛み、精液に血が混じるなどの症状が現れます。治療は症状によって異なりますが、症状が改善するまでに数カ月かかることもあります。
前立腺肥大症は、前立腺の病気のなかで最も頻度の高い病気です。前立腺が肥大して様々な排尿障害が生じてきます。前立腺は直腸と恥骨の間にあり、尿道を取り囲んでいます。そのため前立腺が肥大すると、尿道を圧迫して排尿に関わる症状が現れます。一般的な成人男性の前立腺は、クルミぐらいの大きさと例えられますが、肥大するとみかんや卵ぐらいの大きさになります。
症状としては、夜中に何度もトイレのために起きたり(夜間頻尿)、排尿までに時間がかかったり(排尿困難)、尿線が細くなります。さらに進行すると尿が全く出なくなります(尿閉)。昔は前立腺が大きくなることによってこうした症状が出現すると考えられてきましたが、近年では生活習慣病と前立腺肥大症の相関が報告されています。診断には症状から病気を疑う国際的評価方法(IPSS)や、診察・検査として直腸指診、超音波検査やMRI検査などの画像検査、前立腺がんの腫瘍マーカー検査(採血検査)、残尿測定・尿流量測定があります。治療は薬物療法が中心ですが、残尿が多かったり尿閉を繰り返す場合は手術により前立腺をくりぬき尿の通り道を広くする手術が行われます。
前立腺がんは泌尿器系のがんの中で、近年最も増加傾向にあります。かなり進行するまで症状が無いケースがほとんどで、検診がとても重要になります。検診でPSA(前立腺特異抗原)という腫瘍マーカーを測定するようになってからは、早期診断も可能になってきました。
早期発見、治療を行えば死亡率は非常に低いがんです。50歳を超えたら年に1度はPSA検診をお勧めします。
尿道炎は細菌感染や尿道の粘膜に傷つくことで起こります。しかし、多くはクラミジア性尿道炎や淋菌性尿道炎など性感染症により起こり、排尿時に焼けつくような痛みやかゆみ、不快感があります。尿道から黄色や白色の膿が出て下着を汚したり、尿の出口が赤く腫れたりします。頻尿などの症状が現れることもあります。男性の場合、尿道炎を放置すると精巣上体炎(副睾丸炎)に進行することがあります。また、尿道狭窄となり、排尿に支障をきたすようになるため、早めの受診が必要です。治療を介しても自己判断で治療を中止することで治療が困難な菌(耐性菌)がついてしまうこともあり注意が必要です。また性感染症の場合は本人だけでなくパートナーも同時に治療する必要があります。
女性における更年期障害は広く知られています。中高年以上に於いて性ホルモンのバランスが崩れて起きる様々な症状です。実は男性に於いても男性ホルモンの低下に伴い多彩な症状が現れます。疲れやすかったり、ほてりがあったりイライラ、頭痛、集中力の低下、うつ症状などです。男性ホルモンの値を検査してはじめて男性更年期の症状だったことが分かることも多いです。
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